「最近耳にするアメリカンガレージハウスについて知りたい」「アメリカのテイストや車が大好きなので将来アメリカンガレージのある家に住みたい。いくらくらいで作れるのだろう」と人気のあるアメリカンテイストを自宅に導入したいと考えている方は多くいらっしゃいます。
アメリカンガレージとは、住居と車庫が一体になった住まいのことを言います。
国土が広く車社会のアメリカやカナダでは、車が2~3台ほど停められる住居が多く建てられてきましたが、映画などから情報を得た車やバイク好きの方を中心にアメリカンガレージに住みたいという人が増えています。
日本は国土が狭いのでアメリカやカナダのように別でガレージを作るということが難しく、1階をガレージや納戸にしたタイプが主流です。
近年では車やバイクの盗難が増えていることもあって、防犯面の高さも人気の理由のひとつと言えます。
しかし、アメリカンガレージハウスでは、通常の車庫と違い、駐車場内で作業ができるように広めのスペースを確保する必要がある点や通常の家よりも費用が掛かる点には注意が必要です。
今回の記事では、アメリカンガレージハウスの特徴や作る際のポイント、注意点などについて解説します。
アメリカンガレージに興味がある、これから購入を考えているといった人は、この記事を最後まで読んでいただければと思います。
アメリカンガレージハウスの特徴
車やバイク好きを中心に生活と趣味が一緒に楽しめるアメリカンガレージハウスの人気が高まっています。海外ドラマなどで見たことがある方も多いかと思いますが、まだまだ馴染みのない方も多いと思います。
ここでは、アメリカンガレージハウスの特徴について詳しく解説していきます。
ガレージハウスは車庫と住居が一体になった住まいのこと
アメリカンガレージは、アメリカやカナダで多く見られる車庫と住居が一体になった建物のことです。別名「ビルドインガレージ」とも呼ばれています。
本来はアメリカの映画に出てくるようなレンガや木目調の壁、重厚感のある木製のドアなど、アメリカンな建築要素が取り入れられているものを指しますが、日本では国土に合わせた独自のガレージハウスが建築されています。
アメリカやカナダでは、国土が広いので建物とは別に車が2~3台置ける広いタイプが多いですが、国土が狭い日本では2階、3階を住戸、1階を車庫にするタイプのガレージハウスが主流です。
車やバイクを愛する人にとって魅力的な建物
アメリカンガレージハウスは、車やバイクを愛する人にとって魅力的な建物と言えます。
車やバイクが好きな人は、常に車やバイクに触れていたいという人が多いです。
アメリカンガレージハウスは、自宅に車やバイクの整備や洗車をするスペースが取れるので、いつでも車やバイクを触ってメンテナンスなどをすることができます。駐車場まで行かずとも目に付くところに好きな車やバイクを置いておけるのは車・バイク好きの方からしたら嬉しいことでしょう。
最近では価値の高い車やバイクの盗難が増えており、アメリカンガレージハウスであればシャッターを設置するなど安全に保管できる点も魅力です。
また、駐車場まである靴用が無いので雨の日でも濡れずに行けるのもアメリカンガレージハウスのメリットと言えます。
車庫の用途以外にも様々な活用方法がある
アメリカンガレージハウスのメインの用途は車庫ですが他にも様々な活用方法があります。
例えば、車庫の空いたスペースに車のメンテナンス用の工具置き場を作る、車を外に出してDIYの作業場として使用するといった活用方法が考えられます。
他にも趣味の部屋として防音工事を行えば楽器などを演奏する場所として活用することができます。様々な用途で活用可能なアメリカンガレージハウスは汎用性が高いと言えるでしょう。
アメリカンガレージハウスの価格相場
アメリカンガレージハウスの購入にあたって価格相場が気になる人も多いでしょう。
普通の住宅の価格相場と比べてアメリカンガレージハウスの価格相場は割高です。
例えば、アメリカンガレージハウスを作るには、最低でも車1台のスペース(約6坪・約19.9㎡)、ワンルーム1室くらいの広さが必要になります。
1坪40万円程度と考えても一般の駐車場がない住宅と比べて240万円程度掛かります。
更に、アメリカ風にしたい、高級な素材やシャッターを使用したいということになれば300万円~500万円程度必要です。
アメリカンガレージハウスを作る際のポイント
アメリカンガレージハウスを作る上で重要なポイントはやはりガレージです。
日本ではアメリカと同様のガレージハウスを作ることは難しいですが、コンセプトをきちんと決めて、シャッターやガレージドアの素材を工夫すれば近い雰囲気のものを作ることはできます。
ここでは、アメリカンガレージハウスを作る際に気を付けたいポイントについて解説します。
ガレージのコンセプトを決める
まずは、ガレージハウス作りで重要なのはコンセプトを決めることです。
例えば、アメリカンガレージ風にこだわる、子供の遊び場としても使える空間、自分の趣味に没頭できる部屋、ホテルのような雰囲気にしたいといったコンセプトなど、自分の生活シーンを思い浮かべながら検討すると良いでしょう。
コンセプトはガレージハウスだけでなく、建物全体も含めて検討する方が統一感が出て良いでしょう。
シャッターやガレージドアの素材を決める
コンセプトが決まれば、次は実際にシャッターやガレージドアの素材の選定です。
アメリカンガレージ風にこだわるのであれば、木製または木目調の高級感があるドアやレンガ調の壁を選ぶ必要があります。
また、シャッターについては、昔ながらの巻き上げ式シャッターではなく、上に上がっていくオープンスライド式のシャッターにすると高級感が増すと人気が高まっています。
内装の素材や家具を決める
コンセプトに合わせて内装の素材や家具を決めることが重要です。
ガレージハウスだけアメリカンガレージ風にしても室内の雰囲気が和風だと統一感がなくなってしまいます。
例えば、アメリカンガレージ風にこだわるのであれば、内装は木目調やレンガ調の壁紙を使用し、アンティークの照明や家具を配置すると良いでしょう。
ホテル風にするのであれば、白や淡い色で統一することで格調高い雰囲気を演出することも可能です。
アメリカンガレージハウスの注意点
アメリカンガレージハウスは一般的に広く普及しているものではないので、失敗しないためにも建築する上での注意点を確認しておくことが重要です。
特に、費用面や必要な設備については抑えておきましょう。
費用が高額になる可能性が高い
アメリカンガレージハウスを建築する上で最も注意したいのが費用面です。
上述しましたが、ガレージハウスを建築には、一般的な住宅と比べて最低でも200万円、髙いと500万円程度掛かります。
他で駐車場を借りれば別途費用が掛かるので、ガレージハウスを建築することで生活費を抑えることはできますが、費用対効果を考えると割高になるケースも多いです。
夢や自分の理想であるアメリカンガレージハウスを実現するためには、費用面で家族の理解を得ておくことも重要と言えます。
ガレージハウス部分の設備を整える必要がある
ガレージハウスでは、車やバイクの整備をしたい、趣味の時間を過ごしたいという人も多いので、照明や暖房などの設備を整える必要があります。
住居と比べるとガレージハウスは照明が足りないので明るめの照明にする、数を増やすといった工夫が必要です。
冬は寒いので、ガスの配管を通してガス暖房設備をつける、大きめの石油ストーブを用意すると良いしょう。
また、ガレージハウス内で車のエンジンを掛けながら作業をすることも多いです。
排気ガスが充満するのを防ぐための換気設備の備え付け、エンジン音が響くので防音対策も重要になります。
住まいの部分を削る必要がある
ガレージハウスを作るために住まいの部分を削る必要があります。
日本では建築基準法でガレージ分も建築時の計算に含まれるので、狭い土地に建築する場合はガレージを作るとそれだけ住まいの部分が狭くなります。
ただし、一定の緩和措置があり、容積の5分の1までは延床面積に計算されません。
ガレージハウスを作ることで住まいが不便になる可能性がある点は理解しておく必要があります。
間取りや生活導線については、快適に暮らせるように建築士と相談しながら検討すると良いでしょう。
開口部の広さや電源の設置について注意する必要がある
所有する車の大きさによってシャッターなどの開口部の広さや高さに注意する必要があります。
開口部については、車は通れても人が出られないと不便です。
サーフィンをする人だとサーフィンケースが天井に当たって車が入らないといったことも想定されます。
また、ガレージハウス内で作業をする上で電源はないと困ります。作業がしやすいように電源を設置する場所も計画的に配置しましょう。
さいごに
今回は、アメリカンガレージハウスの特徴と建築する際の注意点について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
アメリカの映画などを見てアメリカンガレージハウスに憧れを持っている人も多いでしょう。アメリカンガレージハウスは、車やバイク好きに人気の住居と車庫が一体になった建物です。
自分の好きな車やバイクを身近に感じながら生活ができるのがガレージハウスの一番のメリットでしょう。
しかし、日本では、アメリカのように広い土地の無いケースが多いので、建築する場合は1階にガレージを配置するなど工夫が必要です。費用が掛かる、設備を整える必要がある、住居スペースが減って不便になるなど、デメリットがある点にも注意しましょう。
アメリカンガレージハウスに興味がある、これからアメリカンガレージハウスを購入したいといった人は、今回の記事を参考にしていただければと思います。
<保有資格>
司法書士
宅地建物取引士
貸金業取扱主任者 /
24歳で司法書士試験合格し、27歳で司法書士として起業。4年で日本一の拠点数を達成する。現在は、不動産の売主と買主を直接つなぐプラットフォーム「スマトリ」を立ち上げ、不動産業界の透明性を高め、すべての人にとって最適な不動産売買を安心安全に実現するため奮闘中。