ワンルームはやめたほうがいい?後悔しない物件選びのコツを解説

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「ワンルームって収納スペースは足りるのかな?」「匂いが気になるって本当?」

ワンルームは家賃の安さから一人暮らしの定番として人気がありますが、実際の住み心地や生活のしやすさを不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ワンルームの間取りの特徴や「やめたほうがいい」と言われる理由、快適に暮らすためのポイントを詳しく解説します。

また、実際に生活する上での工夫や対策方法もご紹介しますので、ワンルームでの一人暮らしを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。最後までお読みいただくことで、自分に合った物件選びができるようになるはずです。

ワンルームはキッチンと居室が同じ空間にある間取り

ワンルームとは、キッチンと居室が同じ空間にある間取りを指します。一般的に6〜8畳ほどの広さで、キッチン、居室、バスルーム、トイレがコンパクトにまとめられています。

家賃が比較的安く設定されていることから、初めての一人暮らしや学生の方に人気がある間取りです。しかし、実際に快適に暮らせるかどうかは、自分のライフスタイルとの相性が重要になってきます。

1Kとの違いはキッチンと居室が分かれているかどうか


「ワンルームと1K、どっちがいいんだろう?」と迷う方も多いのではないでしょうか。最大の違いは、キッチンと居室の間に仕切りがあるかどうかです。

1Kは”1Room + Kitchen”の略で、文字通り1部屋とキッチンが仕切りで区切られている間取りです。仕切りがあることで料理の匂いが居室に広がりにくく、プライバシーも確保しやすいという特徴があります。

ワンルームにはさまざまな種類がある

ワンルームというと、単純に四角い部屋を想像される方が多いかもしれません。
しかし、実際には様々なタイプがあり、それぞれに特徴があります。

ワンルームの間取りタイプと特徴を表にまとめました。

タイプ特徴おすすめの人
長方形型・家具の配置がしやすい
・一般的で物件数が多い
・窓側にベッド、反対側に家具など、メリハリのある配置が可能
・シンプルな暮らしを好む人
・家具のレイアウトにこだわりたい人
正方形型・採光が均一に入りやすい
・開放感がある
・明るい空間を好む人
・柔軟なレイアウトを楽しみたい人
ロフト付き・就寝スペースを上部に確保できる
・下部を広く使える
・夏は暑くなりやすい
・限られた空間を有効活用したい人
・個性的な暮らしを楽しみたい人
キッチン独立型・キッチンが玄関近くにある
・生活スペースとの分離がある程度可能
・料理をする機会が多い人
・プライバシーを重視する人

特に人気があるのは、ロフト付きのワンルームです。はしごや階段を上がったロフトスペースは主に就寝スペースとして使用でき、下のスペースを広々と使えるメリットがあります。
ただし、夏場は暑くなりやすいので、エアコンの効きには注意が必要です。

各タイプの特徴を確認し、自分のライフスタイルに合った物件を選びましょう。

ワンルームはやめたほうがいいといわれる5つの理由

ワンルームで快適に暮らすためには、事前に知っておくべき注意点がいくつかあります。

これらの特徴を理解した上で、自分のライフスタイルに合うかどうかを判断することが大切です。以下、ワンルームはやめたほうがいいといわれる理由とその影響について詳しく見ていきましょう。

料理のにおいが部屋に広がりやすい

ワンルームで最も多く聞かれる悩みが、料理の匂いの問題です。キッチンと居室が同じ空間にあるため、焼き魚や揚げ物などの調理をすると、匂いがお部屋全体に広がってしまいます。
洋服や寝具に匂いが付くことを防ぐためには、以下のような対策が効果的です。

・調理中は換気扇や窓を活用してしっかりと換気を行う
・消臭スプレーや消臭剤を活用する
・布製品にはファブリックミストを使用する

最近では脱臭効果の高い家電製品も販売されているので、自炊が多い方は検討してみるのもいいでしょう。

収納スペースが狭いケースが多い

ワンルームの大きな課題のひとつが収納スペースの確保です。特に女性の場合は洋服やバッグ、コスメなど収納したいものが多いため、クローゼットの大きさは重要なポイントとなります。
物件探しの際は、収納スペースの確認を忘れずに行いましょう。クローゼットの奥行きや高さ、棚の位置など、実際に収納したい荷物がどれくらい入るのかをイメージすることが大切です。

部屋の面積が狭い物件が多い

ワンルームの一般的な広さは6〜8畳程度です。この中にベッド、デスク、テレビ台などの家具を置くと、思った以上に生活スペースが狭くなってしまいます。

特に在宅でリモートワークをする機会が増えている今、デスクスペースの確保も重要なポイントです。内見時には家具のレイアウトをしっかりイメージし、必要なスペースが確保できるか確認しましょう。

玄関から部屋全体が見える

ワンルームは玄関を開けると室内が丸見えになりやすい構造のため、宅配便の受け取り時や来客時に気を使うことがあります。

対策としては以下のような方法があります。

・パーテーションやカーテンで仕切りを作る
・背の高い家具で視線を遮る
・玄関付近に突っ張り棒でのれんを設置する

内見時に玄関から室内がどの程度見えるか、また仕切りを設置できそうな場所があるかをチェックしておくことをおすすめします。

ユニットバスの部屋が多い

ワンルームではスペース効率を重視するため、浴室・トイレ・洗面所が一体となったユニットバスタイプが主流となっています。

そのため、しっかり湯船につかりたい人にとっては手狭なユニットバスは敬遠されがちです。
また、洗面スペースが限られているため、朝の身支度時に化粧品やヘアスタイリング用品を使用する際は工夫が必要となるでしょう。

ワンルームで暮らす5つのメリット

ワンルームにはデメリットだけでなく、魅力的な特徴もたくさんあります。
この項では、ワンルームで暮らす5つのメリットをご紹介します。

家賃が抑えられる

ワンルームの大きな魅力は、やはり家賃の安さです。部屋面積の狭さや設備の簡易さから、他の間取りと比べて家賃が安い傾向にあります。

初めての一人暮らしでは、家具や家電の購入など初期費用がかさむため、家賃を抑えられることは大きなメリットです。浮いた家賃分を、インテリアや趣味の費用に回せることもポイントになるでしょう。

掃除の手間がかからない

仕切りがないシンプルな間取りは、お掃除の面でも大きなメリットがあります。隅々まで一度に掃除ができ、普段の掃除機がけも効率的に行えます。

また、帰宅後すぐに室内の様子が見渡せるため、整理整頓の習慣も自然と身につきやすくなります。忙しい社会人の方にとって、この手軽さは重要なポイントとなるでしょう。

室内の温度差を感じにくい

ワンルームは一体型の間取りのため、エアコン1台で部屋全体を快適な温度に保ちやすいのが特徴です。

キッチンだけが暑かったり、お風呂に入る時の脱衣時がひどく寒かったりといった事態も起きにくいので、温度差によるストレスを軽減できます。

冷暖房費の節約にもつながるため、一人暮らしの家計にも優しい間取りです。

部屋全体が広く見える

仕切りのないワンルームは、実際の広さ以上に開放感があります。壁や扉がないため、視界が遮られにくく、圧迫感を感じにくいのが特徴です。

また、窓からの採光も部屋全体に行き渡りやすく、明るい空間を作りやすいメリットがあります。

室内の移動がスムーズにできる

ワンルームは生活に必要な設備がコンパクトにまとめられているため、動線が短く効率的に行動できます。
たとえば、ベッドから数歩で洗面所に到着し、身支度を整えながらキッチンでお湯を沸かせます。
また、クローゼットから服を取り出しながら、テレビでニュースをチェックするといった、複数の行動を同時にこなすことも容易です。

時間に追われがちな社会人の方にとって、この効率的な動線は大きなメリットとなるでしょう。

ワンルームの部屋を検討する際の注意点

はじめての一人暮らしで失敗しないよう、物件選びの際は以下のポイントをしっかりチェックしましょう。

この項では、ワンルームの部屋を検討する際の注意点を解説します。

家具の配置がしやすい間取りを選ぶ

ワンルームでは家具の配置が生活の快適さを大きく左右します。内見時には以下の点に注意して確認しましょう。

・ベッドの置き場所は確保できるか
・デスクやテレビ台のスペースは十分か
・コンセントの位置と数は適切か
・エアコンの風向きを考慮した家具配置が可能か

特にベッドの位置は重要です。エアコンの真下や窓際は避け、壁際に配置できるスペースがあるか確認しておきましょう。

水回りが玄関の距離が近い間取りを選ぶ

帰宅時にすぐ手を洗えたり、洗濯物の出し入れがしやすかったりと、水回りの位置は生活の利便性に大きく影響します。

また、水回りが奥にあると、来客時にプライバシーが気になることもあります。できるだけ玄関近くに水回りがある間取りを選ぶことをおすすめします。

収納スペースが確保できる間取りを選ぶ

快適な一人暮らしを手に入れるためには、十分な収納スペースを確保できる間取りが必要です。物件を見る際は、以下のポイントをチェックしましょう。

・クローゼットの広さと使い勝手
・収納する物を想定し、パイプハンガーの長さや棚板の位置を確認
・季節物の衣類を収納できるスペースがあるか

自分の持ち物が問題なく納められるか確認しておくことが重要です。

ワンルームに関するよくあるQ&A

ワンルームでの暮らしについて、多くの方が気になる質問にお答えします。

ワンルームが向いているのはどんな人?

ワンルームは以下のような方におすすめです。

・家賃や生活コストを抑えたい人
・シンプルな暮らしを好むミニマリスト志向の人
・掃除や片付けを手軽に済ませたい人
・一人の時間を大切にしたい人

同じ専有面積ならワンルームと1Kどちらが広い?

同じ専有面積の場合、1Kの方が居室部分は広く感じられます。
たとえば20㎡の物件で比較すると、ワンルームの場合、20㎡の中にキッチンスペースも含まれているため、実際の居住スペースは狭くなります。

一方、1Kの場合は、キッチンが独立した空間として確保されているため、20㎡の居室スペースをフルに活用できます。

ただし、仕切りがないワンルームの方が開放感もあり、実際の広さ以上に感じられることもあります。
内見では、自分の家具を置いた時のイメージを具体的に思い描きながら、空間の使いやすさを確認することが大切です。

ワンルームでの自炊が大変なのは本当?

自炊の頻度や料理の内容によって感じる不便さは異なります。
たとえば、電子レンジやトースターでの簡単な調理が中心なら、それほど不便は感じないでしょう。
ただし、本格的な料理をしたい場合はキッチンが狭い場合が多いので、作業スペースに工夫が必要な場合もあります。
コンロが1口しかなく、調理のスペースもないミニキッチンも多くみられます。
内見ではキッチンのグレードを確認しておきましょう。

まとめ

この記事では、ワンルームの特徴、デメリットとその対策、快適に暮らすための工夫について解説しました。

ワンルームには以下のような特徴があります。

【メリット】
・家賃が比較的安い
・掃除や片付けが楽
・光熱費が抑えられる
・生活動線が効率的

【デメリット】
・料理の匂いが気になる
・収納スペースが限られる
・プライバシーの確保に工夫が必要

ただし、これらのデメリットは適切な対策で改善が可能です。
こまめな換気や消臭対策、パーテーションによる空間の仕切りなど、工夫次第で快適な暮らしを得られます。

内見の際には、収納スペースの広さや使い勝手、水回りの位置などをしっかりとチェックしましょう。
シンプルな間取りだからこそ、工夫次第でワンルームも快適な空間に変わります。
この記事を参考に、自分のライフスタイルに合った理想の住まいを見つけてください。

【監修者】大石 裕樹

【監修者】大石 裕樹

<保有資格> 司法書士 宅地建物取引士 貸金業取扱主任者 / 24歳で司法書士試験合格し、27歳で司法書士として起業。4年で日本一の拠点数を達成する。現在は、不動産の売主と買主を直接つなぐプラットフォーム「スマトリ」を立ち上げ、不動産業界の透明性を高め、すべての人にとって最適な不動産売買を安心安全に実現するため奮闘中。

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