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不動産エージェントとは?会社の選び方や具体的な業務を解説

不動産を買う
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住まいの購入や売却は、多くの人にとって人生で最も大きな意思決定のひとつです。
それにもかかわらず、日本の不動産取引は長らく「業界の慣習」や「会社都合」が優先され、
消費者が十分に理解・納得したうえで判断できる環境とは言い切れない状態が続いてきました。

しかし現在、日本の不動産市場は大きな転換点を迎えています。
2025年を前後して進む法規制の強化、情報公開の進展、そして消費者のリテラシー向上により、
取引の主役は「会社」から「人(不動産エージェント)」へと移り始めています。

この記事では、不動産エージェントという存在を軸に、なぜ今このモデルが注目されているのか、そして今後の不動産取引はどのように変わっていくのかを、順を追って解説します。

不動産エージェントとは何なのか

不動産エージェントは、物件を紹介する営業担当者の別名ではありません。
本質は、売主または買主の代理人(エージェント)として、依頼者の利益を最大化するプロフェッショナルです。

日本の不動産取引では、これまで「不動産会社が仲介を行い、担当者が対応する」という形が主流でした。
しかしこの構造では、担当者はどうしても会社の方針や売上目標に影響を受けやすくなります。

一方、不動産エージェントは、多くの場合、

  • 宅地建物取引業法に基づく免許を持つ法人と
  • 業務委託契約を結び
  • 個人事業主として活動する

つまり、雇用される営業マンではなく、成果と信頼で評価される専門家です。
この立場の違いが、取引姿勢や判断基準に大きな影響を与えます。

アメリカでは不動産エージェントが一般的

なぜ「会社」より「担当者個人」が重視されるのか。
アメリカでは、不動産取引の実務を担う存在として、不動産エージェントが広く定着しています。
取引の中心にいるのは、ブローカー(日本でいう不動産会社)ではなく、エージェント個人であるケースが多くあります。
アメリカの不動産エージェントは、ブローカーとフルコミッション(完全成果報酬)で契約する個人を指します。

ブローカーに雇用されるわけではなく、

  • 営業にかかるコストは自己負担
  • 成功報酬型で、ブローカーから報酬を受け取る
という仕組みです。

だからこそ、アメリカでは「会社そのもの」ではなく、担当者の実力・誠実さ・専門性が選ばれやすくなります。この「人で選ぶ」文化が、エージェントの一般化を後押ししてきました。

不動産エージェントが選ばれる3つの理由

経験豊富なエージェントを「指名」できる

成功報酬型で成果を出し続けるためには、不動産取引に関する実務経験、法務知識、交渉力が不可欠です。

そのため、エージェントとして活動している人の多くは、

  • 不動産業界での実務経験が長い
  • 一定以上の取引件数をこなしている
という特徴があります。

不動産仲介業者の場合、会社側が担当者を割り当てるため、経験の浅い担当者が付く可能性も否定できません。

顧客の要望に柔軟に応えやすい

不動産エージェントは、行動の裁量を個人で持っています。

  • オンライン面談
  • チャット中心のやり取り
  • 夜間・休日対応

など、顧客の事情に合わせた進め方を選びやすくなります。
会社のルールやツールに縛られにくい点は、現代のライフスタイルと非常に相性が良いといえるでしょう。

商品が「物件」ではなく「売買サポート」

もうひとつ大きいのがサポートの役割です。
不動産会社が商品として扱いやすいのは、どうしても「物件情報」になりがちです。
一方、不動産エージェントが提供するのは、売買のサポートそのもの。

  • この物件は条件に合っているか
  • 判断材料は揃っているか
  • 価格や条件交渉はどう組み立てるか
こういった意思決定の支援が、価値の中心になります。

不動産エージェントと不動産会社の違い

不動産エージェントと不動産仲介会社の違いは、表面的には分かりにくいものの、取引の進め方や意思決定の質に大きな影響を与えます。
特に重要なのは、「仲介方法の考え方」と「提供する価値の中心」という2つの観点です。
この違いを理解することで、自分にとってどちらのスタイルが合っているのかを判断しやすくなります。

片手仲介と両手仲介

不動産会社では、売主と買主の双方を同じ会社が仲介する「両手仲介」が行われるケースがあります。
両手仲介は、ひとつの取引で売主・買主の両方から仲介手数料を受け取れる仕組みであり、複数の営業担当者を抱える不動産会社だからこそ可能な仲介形態です。

この場合、売主も買主も同じ会社の「顧客」となるため、双方の希望条件を聞きながら、バランスを取る形で調整が進められます。
その結果、取引を円滑にまとめやすいという側面がある一方で、
「どちらの利益をどこまで優先しているのかが見えにくい」
という課題が生じることもあります。

一方、不動産エージェントは「片手仲介」が基本です。
売主または買主のどちらか一方の立場に立つことを前提としており、
依頼者の利益を最優先に、判断・交渉・助言を組み立てていきます。

例えば買主側エージェントであれば、
価格交渉や条件調整において「買主にとって本当に妥当か」という視点から意見を述べやすくなります。
立場が明確である分、判断軸がぶれにくい点が、片手仲介の大きな特徴です。

物件情報中心か、判断支援中心か

不動産会社でも、もちろん物件に関するアドバイスは受けられます。
立地や価格帯、周辺環境などについて説明を受けることは一般的です。

ただし、不動産会社の場合、取引の成立そのものが大きなゴールになる以上、
提案内容や進め方は、担当者の経験や会社の方針、営業体制の影響を受けやすい側面があります。
場合によっては、十分に納得できないまま話が進んでしまうと感じる人もいるかもしれません。

不動産エージェントは、売買サポートそのものを価値の中心に置いています。
単に物件を紹介するのではなく、

  • この物件を選ぶメリットとデメリット
  • 将来のライフプランや資産性への影響
  • 他の選択肢と比較した場合の妥当性

といった点を整理し、依頼者が「理解したうえで納得して決断する」ためのプロセスを丁寧に設計していくモデルです。

取引を急ぐよりも、判断の質を高めることに重きを置いている点が、不動産会社との大きな違いといえるでしょう。

不動産エージェントの具体的な業務

不動産エージェントは、売主側につく場合もあれば、買主側につく場合もあります。
ここでは、代表的な業務を3つにまとめます。

依頼主の希望に沿った物件・相手を探す

不動産エージェントは、まず依頼主の希望条件や背景を丁寧にヒアリングします。
表面的な条件だけではありません。

  • なぜその条件が必要なのか
  • 将来どのような暮らしを想定しているのか

といった点まで踏み込んで整理します。

買主側エージェントであれば、幅広い情報の中から条件に合う物件を探し出し、
売主側エージェントであれば、物件に合った買い手候補を見つけていきます。
会社の在庫に縛られず、依頼主の要望を起点に動ける点が特徴です。

内覧や詳細確認のサポート

内覧の調整や立ち会いも、不動産エージェントの重要な業務のひとつです。

買主側の場合は、内覧の予約から当日の立ち会い、チェックすべきポイントの整理や確認結果の共有までをサポートします。
売主側の場合は、買い手希望者に対して物件の魅力を分かりやすく伝えたり、
他のエージェントと連携して内覧希望者を募ることもあります。

内覧を通じて得られた情報を整理し、次の判断につなげる役割を担う点が、単なる立ち会いとの違いです。

交渉・契約条件の整理と調整

不動産エージェントは、価格交渉だけを行う存在ではありません。
融資条件、引き渡し時期、契約条件などを含め、
依頼主にとって有利かつ現実的な形で取引が成立するよう交渉を行います。

この際、売主と買主の妥協点を探すというよりも、
依頼主の立場から見て最適な条件を設計するという考え方で動きます。

また、宅地建物取引士の資格を所持しているエージェントであれば、
資格者にしか認められていない重要事項説明を行うことも可能です。
契約前の重要な局面を専門家が担うことで、取引後のトラブルを防ぐ役割も果たします。

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【監修者】大石 裕樹

<保有資格> 司法書士 宅地建物取引士 貸金業取扱主任者 / 24歳で司法書士試験合格し、27歳で司法書士として起業。4年で日本一の拠点数を達成する。現在は、不動産の売主と買主を直接つなぐプラットフォーム「スマトリ」を立ち上げ、不動産業界の透明性を高め、すべての人にとって最適な不動産売買を安心安全に実現するため奮闘中。

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