サンルームの後悔あるある5選！快適に利用するための対策を解説
サンルームは、陽の光をたっぷり取り込める憩いの空間や洗濯物が乾きやすくなる便利な場所として人気があります。
しかし、実際に設置してみると「夏は暑すぎて使えない」「思ったより狭くて用途が限られる」「掃除が面倒」「結局ただの物置になってしまった…」など、後悔の声も少なくありません。
本記事では、そうしたリアルな後悔の理由をもとに、サンルーム設置前に知っておくべき注意点や、後悔しないための工夫について詳しく解説します。
サンルームの設置を検討する方にとって、判断材料となるような情報をお届けします。
実例をもとに注意すべき点を知り、納得のいく住まいづくりの参考にしてみてくださいね。
サンルームの種類
サンルームとひと口に言っても、設置場所や構造によって種類が分かれます。それぞれに特徴があり、暮らし方や住宅の形状によって向き不向きがあります。
サンルームやガーデンルームに明確な違いや定義はありませんが、ハウスメーカーやリフォーム会社によって種類が分けられているのが特徴です。
ここでは代表的な3種類「テラス囲い」「ガーデンルーム」「ビルトイン」について、それぞれの特徴やメリット・注意点を具体的に解説します。
テラス囲い
テラス囲いは、既存のベランダやウッドデッキなどを囲ってつくる簡易型のサンルームです。
工事が比較的手軽で費用も抑えられるため、初めての設置に向いています。
主に洗濯物干し場やペットのスペースとして活用されることが多く、実用性を重視する方におすすめです。
ただし、断熱性は低めなので、居住空間としての利用にはやや不向きです。
コスト重視で、天候に左右されない干し場が欲しい方や、短期間で手軽に設置したい方に向いています。
ガーデンルーム
ガーデンルームは庭先に設置するタイプで、開放感とデザイン性に優れています。
趣味のスペースやリラックス空間、家庭菜園などを楽しむ場所として使いたい方におすすめです。
大きな開口部で外との一体感を楽しめるため、自然と触れ合いたい方や、家の中に非日常的な空間を取り入れたい方に向いています。
一方で、費用や設置スペースが必要なため、庭にゆとりがある持ち家の方や、ライフスタイルに余白を持たせられるのが特徴です。
ビルトイン
ビルトイン型は、住宅の一部として設計段階から組み込まれている本格的なサンルームです。
断熱・気密性が高く、冷暖房の効率も良いため、リビングの延長や子どもの遊び場、読書スペースなど幅広く活用できます。
家全体の統一感を重視したい方や、長期的に快適な居住環境を求める方に向いています。
設計や建築に関する知識や予算が必要になるため、新築時や大規模リフォームを検討中の方にもおすすめできるスタイルです。
サンルームで後悔する5つの理由
サンルームは理想的な住空間のように見えますが、実際に設置してみてから「こんなはずじゃなかった…」と後悔するケースも少なくありません。
外観やイメージに惹かれて導入したものの、住環境や使用頻度と合わず持て余してしまうこともあるでしょう。
ここでは、多くの人が感じる代表的な後悔ポイントを5つに分けてご紹介します。
プライバシーが確保しづらい
サンルームはガラス張りの構造が多いため、外からの視線が入りやすく、思っていたほどプライベートな空間にはならないケースもあります。
隣家や道路からの距離が近い場合、昼間はもちろん夜間に照明をつけると中が丸見えになることも考えられるでしょう。
カーテンや目隠しシートで対策する方法もありますが、それでは開放感が損なわれるというデメリットも想定できます。
プライバシーを重視する方は、設置場所や周囲の環境を事前にしっかり確認することが重要です。
掃除やメンテナンスの手間がかかる
ガラス面が多いサンルームは、思いのほか汚れが目立ちやすく、こまめな掃除が必要です。
特に天井部分のガラスはホコリや雨垂れ、鳥のフンなどが付きやすく、掃除には脚立を使うなど手間がかかります。
また、結露やカビの原因になることもあるため、定期的な換気や防カビ対策も欠かせません。
綺麗な見た目を保ちたい場合は、予想以上に手入れが必要であることを理解しておくべきです。
外の気温の影響を受けやすい
サンルームは断熱性が低い構造のものが多く、夏は高温、冬は極寒になりがちです。
特に夏場はサウナのような暑さになり、エアコンを設置しても効きづらく、使用を断念するケースも見られます。
逆に冬は冷気がこもり、結局使わなくなることも考えられるでしょう。
快適に使うには断熱対策や冷暖房設備が必要で、それに伴うコストも発生します。
季節を問わず使いたい場合は、設計段階での温熱環境への配慮が不可欠です。
洗濯物が乾きづらい
「雨でも干せる」と期待してサンルームを導入したのに、実際には風通しが悪く、洗濯物がなかなか乾かないという声もあります。
気密性が高いと湿気がこもり、部屋干し臭が発生することも考えられるでしょう。
特に梅雨や冬場は乾きづらく、除湿機や扇風機の併用が必要になるケースもあります。
洗濯物のためにサンルームを使いたい場合は、通風性のある設計や換気機能を重視することが大切です。
物置部屋になってしまう
「当初はリラックス空間や趣味部屋として使う予定だったのに、気づけば使わなくなった家具や日用品の置き場になっていた…」というのはよくある後悔の一つです。
サンルームは独立した用途がないと、つい収納スペースとして使ってしまいがちです。
また、気温や湿度の影響を受けやすいため、保管する物によっては劣化するリスクもあるでしょう。
計画段階で具体的な使い道を明確にしておくことが、後悔を防ぐ鍵になります。
サンルームで後悔しないためのポイント
サンルームはうまく活用できれば、暮らしの幅を広げてくれる魅力的な空間です。
しかし、よく考えずに設置してしまうと「使いづらい」「無駄なスペースになった」と後悔することにもつながります。
長く快適に使うためには、事前の計画と準備が重要です。
ここでは、設置後に「やってよかった」と思えるサンルームを実現するために押さえておきたい5つのポイントを具体的に解説します。
設置目的を明確にする
サンルームを成功させる第一歩は「何のために設置するのか」を明確にすることです。
洗濯物干し場、趣味の空間、ペットの居場所、観葉植物の育成など、目的によって最適な広さ・方角・構造が変わります。
目的があいまいなまま設置してしまうと、使い道に困ったり、不満が出たりしやすくなります。
家族全員で利用イメージを共有し、日常生活の中で本当に必要な機能を洗い出しておきましょう。
断熱・遮熱対策を徹底する
サンルームで快適に過ごすには、断熱・遮熱対策が不可欠です。
特に夏場の温度上昇は激しく、対策を怠ると「サウナ状態」で使えない空間になってしまいます。
遮熱フィルムや断熱ガラス、内窓の設置、カーテンやシェードの活用などを組み合わせて対応しましょう。
冬場も断熱対策を施すことで、暖房効率が上がり、通年利用しやすくなります。
設置費用は上がりますが、快適性の向上に直結する重要なポイントです。
設計段階で間取りを工夫する
サンルームをうまく活用するには、建物全体の間取りとのバランスが重要です。
リビングと隣接させて開放感を出す、キッチンから動線をつなげて家事効率を高めるなど、生活導線を意識した設計が望ましいでしょう。
また、日当たりや通風も考慮し、快適に過ごせる位置に配置することが大切です。
後付けの場合も、間取りに応じたサイズや形状を選ぶことで、空間全体に自然と溶け込むような設置が可能になります。
洗濯機などの配置場所を考えておく
洗濯物干し場としてサンルームを活用したい場合、洗濯機との距離や動線も事前に計画しておきたいポイントです。
室内からの移動距離が長いと、毎日の家事が面倒に感じられるようになります。
また、給排水設備を設置すれば、サンルーム内に洗濯機を置くことも可能です。
洗濯動線がスムーズであれば、使い勝手が大きく向上します。
日常的にどのように使うかを具体的にイメージして配置を検討しましょう。
目隠しできるものを設置する
プライバシー対策として、外からの視線を遮る工夫も重要です。
カーテンやロールスクリーンのほか、外構として目隠しフェンスや植栽を活用する方法もあります。
開放感を損なわずに視線を遮るには、可動式のシェードや部分的なすりガラスも有効です。
特に隣家や道路からの距離が近い場合は、後付け対策では不十分なこともあるため、設計段階から目隠しの有無を検討しておくと安心でしょう。
サンルームを設置するメリット
サンルームには「後悔した」という声がある一方で、上手に活用できれば日々の暮らしを豊かにしてくれる多くのメリットもあります。天候に左右されない利便性や、生活空間の広がり、自然と共に暮らせることなど、活用方法によって可能性はさまざまです。
ここでは、サンルームを設置することで得られる具体的なメリットを5つご紹介します。
天候を気にせず洗濯物を干せる
サンルームの大きなメリットのひとつは、天候を気にせず洗濯物が干せることです。
雨や花粉、黄砂の心配がなく、外干しと変わらないような乾き方ができるため、特に共働き家庭や梅雨時期には大きな利点となります。
部屋干し特有のにおいも軽減されやすく、見た目もすっきりとした印象になるでしょう。
換気扇や除湿機と併用すれば、より効率よく快適に乾かすことが可能です。
自然光が入り室内が明るくなる
ガラス張りのサンルームは太陽の光をたっぷり取り込み、家全体の採光性を高めてくれます。
特に北向きのリビングや日当たりが悪い部屋でも、サンルームを通して自然光を取り入れることで、明るく開放感のある空間に。
また、日中は照明の使用を抑えられるため、省エネ効果も期待できます。
明るい住まいを好む方や、気分転換しやすい空間を求める方にぴったりです。
趣味の空間として活用できる
サンルームは趣味に集中できる自分だけの空間としても活用できる点もメリットのひとつです。
読書や手芸、音楽鑑賞、ヨガなど、屋外の光や風を感じながら静かに過ごせる場所として人気があります。
外からの音が気にならず、自宅にいながらちょっとしたリゾート気分を味わえるのも魅力といえるでしょう。
趣味の時間を充実させたい方にとっては、生活にゆとりを生み出す大切な空間にもなります。
子供やペットの遊び場にできる
安全で見通しの良いサンルームは、子どもやペットの遊び場としてもぴったりです。
雨の日でも外に出ることなく、明るい空間で思いきり遊ばせることができます。
また、ガラス越しに親が見守れる設計にすれば、家事をしながらでも安心して遊ばせることが可能です。
床材をクッション性のあるものにしたり、危険な角を減らしたりすることで、安全性を高める工夫もできます。
観葉植物やガーデニングが楽しめる
サンルームは温室のような環境が整いやすいため、観葉植物や鉢植えの花を育てるのにも適しています。
日照時間を確保しやすく、雨風の影響も受けにくいので、ガーデニング初心者でも植物を育てやすい環境が整えやすいでしょう。
室内で緑を楽しむことで、リラックス効果や空気の浄化作用も期待できます。
自然を身近に感じる暮らしを実現したい方には、大きな魅力となるのではないでしょうか。
まとめ
サンルームは、洗濯物干しや趣味の空間、家族のくつろぎスペースとして暮らしを豊かにする可能性を秘めています。
しかし、目的や使い方を明確にしないまま設置してしまうと、「暑くて使えない」「掃除が大変」「物置になってしまった」など、後悔につながるケースも考えられるでしょう。
だからこそ、設置前には用途や動線、断熱・遮熱対策、プライバシー面などをしっかりと計画することが大切です。
この記事で紹介したメリットと注意点をふまえて、自分や家族にとって本当に必要な空間かを見極め、後悔のないサンルームづくりを実現しましょう。
＜保有資格＞
司法書士
宅地建物取引士
貸金業取扱主任者 ／
２４歳で司法書士試験合格し、２７歳で司法書士として起業。４年で日本一の拠点数を達成する。現在は、不動産の売主と買主を直接つなぐプラットフォーム「スマトリ」を立ち上げ、不動産業界の透明性を高め、すべての人にとって最適な不動産売買を安心安全に実現するため奮闘中。
