「部屋の湿気がやばい…」と感じたら読むべき!簡単&確実な改善策
「部屋が湿気くさい」
「窓に結露がびっしり……これって大丈夫?」
湿気の多い部屋に住んでいると、このような悩みを感じることはありませんか?ネットやSNSでも「部屋の湿気はやばい」とよく言われますが、実際にはどれほど深刻なのでしょうか。
実は、湿気を放置してしまうと、カビの発生や健康被害、さらには家の劣化など、さまざまなトラブルを引き起こす恐れがあります。
湿気対策は一見むずかしそうに思えますが、正しい知識とちょっとした工夫があれば誰でも手軽に始められ、十分に改善可能です。
本記事では、湿気がたまりやすい時期や場所、湿気がもたらすリスク、そして今日から実践できる効果的な対策方法をご紹介します。
目次
部屋に湿気がたまりやすい時期
部屋の湿気は年間を通して発生しますが、特に注意の必要な時期があります。湿気を効果的に管理するためには、それぞれの季節の特徴を理解し、適切な対策を講じることが大切です。
梅雨
梅雨の時期は、外は雨、家の中はジメジメと、どこにいても不快に感じやすくなります。この時期は空気中の水分量が多く、湿度が上昇しやすいのが特徴です。
東京の相対湿度(※1)の月平均値(2024年)を見ると、6月は79%、7月は78%と非常に高い数値です。このように梅雨の時期は外気の湿度が高いため、窓を開けての換気だけでは十分な効果が得られず、かえって室内に湿気を取り込んでしまうこともあるでしょう。
さらに、雨天が続くことで洗濯物を部屋干しする機会が増え、室内の湿度は一層高くなります。そのため、梅雨の時期には積極的かつ効果的な湿気対策が求められます。
参考:観測開始からの毎月の値(気象庁)
(※1)相対湿度:空気中に含まれる「水蒸気の割合」
冬
冬は気温や湿度が低いにもかかわらず、湿気がたまりやすい季節です。主な原因は、暖房によって室内と外気の温度差が生じ、窓に結露が発生しやすくなることです。この結露が蒸発せずに残ると、室内に湿気が蓄積されていきます。
さらに、寒さから窓を閉め切ることが多く、換気の回数も減りがちです。外気は乾燥していますが、室内で暖房を使うと相対湿度が下がり、水蒸気が行き場を失って結露として現れます。
特に窓周りや壁の隅などは湿気がたまりやすく、放置するとカビの原因になるため注意が必要です。
湿度がたまると起きるトラブル
湿気を放置すると、さまざまな問題が発生します。快適な生活環境を保つためにも、湿気によって引き起こされるトラブルについて理解しておきましょう。
カビやダニが発生する
湿度が高すぎると、カビやダニが繁殖しやすくなります。
特に湿度が60%を超えると、ダニの活動が活発になり、繁殖しやすくなるので注意が必要です。
文部科学省によると、カビが発生しやすい条件は「温度25℃・相対湿度70%以上」であり、数か月で繁殖が確認されています。湿度が75%を超えると繁殖速度は急激に増し、90%に達するとわずか2日で目に見えるほどのカビが発生する可能性があるのです。
一度発生したカビは除去が難しく、ダニの餌にもなるため、ダニの繁殖も助長してしまいます。ダニは成虫になると50~100個もの卵を産むため、早めの湿気対策が重要です。
健康被害のリスクが高くなる
湿度の高い状態が続くと、体調を崩す原因にもなります。人は汗をかいて体温調整をしますが、湿度が高いと、発汗作用がうまく働きません。発汗がうまくいかないと代謝が悪くなり、体が冷えてむくみやだるさを感じることがあります。
さらに、カビはアトピー性皮膚炎や喘息、アレルギー症状を引き起こす可能性があり、健康面にも悪影響を与えます。カビやダニの死骸・フンを吸い込むことでアレルギー反応を起こすケースもあるでしょう。
特に小さな子どもやお年寄り、もともとアレルギー体質の方は影響を受けやすいため、湿気の多い環境は健康リスクを高めるといえます。
結露が窓や壁にたまって建物が劣化する
結露を放置すると、建物の劣化を招く恐れがあります。窓や壁にたまった水分は、カビの発生や壁紙のはがれ・木材の腐食などの原因となり、見た目だけでなく構造的なダメージにもつながります。
特に冬場は、室内の暖房によって温められた空気が冷えた窓や壁に触れることで、結露が発生しやすくなるでしょう。結露を防ぐには、日常的な換気やこまめな拭き取り、断熱対策などが効果的です。
住まいを長持ちさせるためにも、日常生活の対策を心がけておきましょう。
湿気がたまりやすい場所
湿気は家の中のさまざまな場所にたまりますが、なかでも以下のような場所は特に注意が必要です。見落としがちな場所ほど湿気がこもりやすいため、定期的な点検と対策を心がけることが大切です。
ベッドや布団の下
ベッドや布団の下は、寝ている間にかいた汗がたまりやすい場所です。特に寝汗によって多くの水分がこもるため、湿気がたまっていないか定期的に確認することをおすすめします。
布団をフローリングに直接敷いている場合、体温で温められた布団と冷たいフローリングとの温度差によって結露が発生し、布団に湿気がたまりやすくなります。
布団やマットレスは通気性が悪いため、一度湿気を吸収するとなかなか乾きません。これがカビやダニの温床となるため、特に注意が必要です。
定期的に布団を干したり、すのこを敷いたりすることで対策を講じましょう。
押入れやクローゼット
押入れやクローゼットは、普段は扉が閉められているため風通しが悪く、湿気がこもりやすい場所です。衣類や寝具を詰め込んで収納していると空気が循環せず、湿度が高くなりがちです。
さらに、壁に面している部分では外気との温度差によって結露が発生しやすく、カビの温床になることもあります。押入れやクローゼットを開けたときにカビ臭さを感じた場合は、特に注意が必要です。
湿気対策としては、衣類や荷物の間に適度な隙間を作り、詰め込みすぎないことが効果的です。空気の流れを確保することで、湿気のこもりを防げます。
靴箱
靴箱も普段は扉が閉められており、空気が循環しにくく、湿気がたまりやすい場所です。さらに、靴に染み込んだ汗や雨水が湿気の原因となり、内部の湿度が高くなりやすい傾向があります。
靴を収納する際は、十分に乾かしてからしまうようにしましょう。特に雨の日に履いた靴は、水分が残ったままだとカビや臭いの原因になるため、しっかりと乾燥させることが重要です。
また、靴箱の中に除湿剤や炭などの湿気取りグッズを設置することで、より効果的に湿気対策を行えます。
窓辺やサッシ周辺
窓辺やサッシ周辺は外気との温度差が大きく、結露が発生しやすい場所です。とくに冬場は、暖房によって室内の温度が上がることで窓ガラスに水滴がつきやすくなります。
この結露を放っておくと、サッシ周りや窓枠のゴムパッキンにカビが生えることがあります。また、窓際の床や壁にも湿気がたまりやすくなり、劣化の原因にもなってしまうでしょう。
毎日のちょっとした確認とふき取りで、トラブルを未然に防げます。
北向きの部屋
北向きの部屋は湿気がたまりやすいため、特に注意が必要です。1日を通してほとんど日光が差し込まないため、自然乾燥の効果が期待できず、湿気がこもりやすくなります。
その結果、窓やカーテンに大量の結露が発生しやすくなり、カビや臭いの原因となることもあります。北向きの部屋では、他の部屋以上に積極的な換気や除湿器の使用が効果的です。
また、空気の流れが悪くなりがちな部屋の隅や家具の裏側などは、特に湿気がたまりやすいため、こまめな点検と対策を心がけましょう。
「北向きの部屋はやめとけ」といわれることもありますが、実際に暮らして感じるメリットや特徴を解説した記事は以下をご確認ください。
参考:北向きの部屋は本当に避けるべき?やめとけといわれる理由を解説
湿気を除去する5つの方法
部屋の湿気は日常のちょっとした工夫で効果的に抑えられます。以下では、誰でも簡単に始められる湿気対策をご紹介します。
定期的に部屋を換気する
湿気対策の基本は、こまめな換気です。空気がこもると湿度が上がりやすくなるため、1日に数回、5~10分程度でいいので窓を開けて空気を入れ替えましょう。
特に湿度の高いキッチンや浴室、脱衣所は、使用後に換気扇を回す習慣をつけると効果的です。空気の流れが生まれることで、湿気を屋外に排出できます。
天気が良い日には、クローゼットや押し入れの扉を開けて風を通すのもおすすめです。換気を習慣にするだけで、室内の湿度はかなり軽減されます。
除湿剤を使用する
湿気対策には、除湿剤の活用が効果的です。用途や設置場所に応じて適切なタイプを選ぶことが重要でしょう。
主な除湿剤のタイプは以下の通りです。
据え置きタイプ | 部屋の隅やクローゼット、靴箱などに置いて空間全体の湿気を吸収 |
シートタイプ | 布団やベッドの下など、湿気がたまりやすい場所に敷いて使用する |
ハンガータイプ | クローゼットの中につるして使用し、衣類のカビ予防に効果的 |
除湿剤は空気中の水分を吸収して湿度を下げる役割を果たしますが、定期的な交換が必要です。交換時期を過ぎると効果が薄れるだけでなく、場合によっては吸収した湿気を放出してしまうこともあります。
掃除や衣替えのタイミングなどで中身を確認し、適宜交換しましょう。
また、除湿剤は部屋の下の方や隅に設置するとより効果的です。湿気を含んだ空気は重く、下にたまりやすいためです。
生活用品を活用する
市販の除湿剤に加えて、身近な生活用品でも効果的な湿気対策が可能です。コストを抑えながら実践できるため、ぜひ活用してみましょう。
炭 | 炭は穴が無数にあいており、空気中の水分や臭いを吸収してくれます。クローゼットや靴箱、冷蔵庫などに置くことで除湿・消臭効果が期待できます。 ただし、湿気を吸った炭は効果が薄れるため、定期的に天日干しして再利用しましょう。 |
新聞紙 | 新聞紙は表面に凹凸があり、一般的な紙よりも水分を吸収しやすい性質があります。靴箱の中に敷いたり、丸めてから広げて使用したりすることで湿気を効率よく吸収できます。靴の嫌なニオイ対策にもおすすめです。 |
重曹 | 重曹は吸湿性が高く、空気中の水分を取り込む力があります。通気性のよい布などに包んで、クローゼットや棚の隅などに置けば、手軽な除湿剤として使えます。 |
また、使用後の重曹は掃除などに再利用できるため、コスパも抜群です。炭と同様、湿気を吸ったら定期的に交換や天日干しをしましょう。
これらの生活用品を上手に活用することで、手軽に湿気対策ができ、快適な住環境を保てます。無理なく始められる方法から、ぜひ取り入れてみてください。
洗濯物を部屋干ししない
洗濯物の部屋干しは、室内の湿度を大きく上げる原因になります。特に湿度の高い季節や雨の日などは、なるべく避けるようにしましょう。
とはいえ、花粉が多い日や雨が続く日など、どうしても部屋干しせざるを得ない場合もあります。
そのようなときは、以下の点に注意することで湿気対策が行えます。
・除湿機やエアコンの除湿機能を使用して湿度を下げる
・新聞紙を洗濯物の下に敷いて、湿気を吸収させ乾きを早める
・空気の流れが悪い部屋の隅ではなく、風通しの良い場所に干す
これらの工夫を取り入れることで、部屋干しによる湿度の上昇を最小限に抑え、快適な室内環境を維持できるでしょう。
家具と壁の密着を避ける
家具を壁にぴったりと密着させて設置すると、風通しが悪くなり湿気がこもりやすくなります。その結果、家具にカビが生える原因になることもあるため注意が必要です。
特にタンスやソファなどの大型家具は、壁との間に空気が通る隙間を設けることが大切です。目安として、壁との間に5~10cmほどのスペースを空けて設置すると、湿気がこもりにくくなります。
また、家具の裏側や下側は特に湿気やホコリがたまりやすい場所でもあります。定期的に掃除を行い、湿気を除去することでカビの発生を防ぎましょう。
まとめ
部屋の湿気は、「やばい」と感じるほど深刻な問題に発展することがあります。実際、湿度が60%を超えるとカビやダニが繁殖しやすくなり、70%を超えると健康被害のリスクも高まります。
しかし、適切な対策を行えば、湿気の問題は十分に防ぐことが可能です。
本記事で紹介した湿気対策のポイントは以下の通りです。
・ベッドの下、押入れ、靴箱、窓周りなど、湿気がたまりやすい場所を重点的にケアする
・定期的な換気で、室内の湿気を逃がす
・用途に応じた除湿剤を適切な場所に設置する
・新聞紙・重曹・炭など、身近な生活用品を活用する
・部屋干しを控え、家具と壁の間に隙間を空ける
湿気対策は一度きりではなく、日常的に継続することが大切です。毎日少しずつでも対策を続けることで、快適で健康的な住環境が保ちましょう。
特に湿気が気になる季節には、ぜひこの記事で紹介した方法を組み合わせて実践してみてください。部屋の湿気問題が改善され、より快適な暮らしを実感できるはずです。

<保有資格>
司法書士
宅地建物取引士
貸金業取扱主任者 /
24歳で司法書士試験合格し、27歳で司法書士として起業。4年で日本一の拠点数を達成する。現在は、不動産の売主と買主を直接つなぐプラットフォーム「スマトリ」を立ち上げ、不動産業界の透明性を高め、すべての人にとって最適な不動産売買を安心安全に実現するため奮闘中。