町田市の治安や住みやすさは?家賃相場や子育て事情を解説
「町田市の治安って実際どうなの?」「犯罪件数や駅周辺の安全性が気になる」などと、不安を抱く人も多いのではないでしょうか。
町田市は東京都内でも自然が多く、交通アクセスの良さから人気がありますが、その一方で繁華街や駅周辺の治安を心配する声も少なくありません。
そこで本記事では、町田市の治安や犯罪傾向に加え、家賃相場や子育て支援制度、住環境の特徴、おすすめスポットなどを解説します。
記事を読むことで、町田市が自分や家族にとって住みやすい街かどうかを判断する手がかりになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
町田市の治安と犯罪傾向
町田市は商業都市として人の往来が多く、駅周辺を中心に犯罪が発生しやすい一方で、防犯活動や情報発信の仕組みも整っています。
ここでは最新の犯罪件数や繁華街の状況、市による情報配信サービスについて解説します。
2023年の刑法犯認知件数は2,396件
町田市の2023年における刑法犯認知件数は2,396件で、前年より約600件増加しました。
特に自転車盗は211件から405件へ、詐欺も120件から251件へと大幅に増加。万引きも433件と多く、駅周辺の商業施設が多いなどといった環境が影響していると考えられます。
一方、市は防犯パトロールや防犯カメラの設置を拡充し、地域ぐるみで犯罪抑止に取り組んでいます。こうした取り組みにより、一時的に件数が増えても長期的には治安改善の流れが続いているといえるでしょう。
参考:不審者・犯罪情報(町田市)
参考:防犯活動への支援(町田市)
駅周辺などの繁華街の犯罪が多い
町田市は「西の渋谷」とも呼ばれる商業都市で、町田駅周辺は人出が多く、自転車盗や万引き、飲食店でのトラブルが起きやすい傾向があります。
しかし、駅から離れると閑静な住宅街が広がり、子育て世帯にも安心感があります。特に町田警察署が近い中町や、繁華街を通らずに駅へ行ける森野などは治安が良好とされるエリアです。
かつては「西の歌舞伎町」と呼ばれるほど治安が懸念された時代もありましたが、現在は市が地域の防犯活動を積極的に支援(※1)しています。
こうした体制により、市民が主体となって地域の安全を守る仕組みが整っています。
(※1)市が地域の防犯活動を積極的に支援:町内会や自治会などの自主防犯団体には、防犯ベストや腕章を貸与。他にも警察と連携した合同パトロールや防犯カメラ設置の補助など。
参考:区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数(警視庁)
参考:防犯活動への支援(町田市)
不審者や犯罪情報のメール配信がある
町田市では、市内で発生した不審者や犯罪情報を市民へ迅速に届けるメール配信サービスを提供しています。
市内を5地域に分けて配信しており、居住地や通学路に直結する情報をタイムリーに把握できるのが利点です。
また、国の「Jアラート」や気象庁の「特別警報」などの緊急情報も配信対象で、防犯だけでなく防災にも役立ちます。配信内容は警察の情報を基にしており、信頼性の高さも安心材料です。
メールやLINEで簡単に受信できるため、子育て世帯や高齢者を含む幅広い市民に利用されています。
東京都の最南端(島しょ部を除く)にある町田市の特徴
町田市は東京都と神奈川県の境に位置し、都市の利便性と郊外の落ち着きをあわせ持つ街です。
ここでは、都心へのアクセス環境、自然の豊かさ、そして子育て世帯から支持される住環境の3つの側面から、その魅力を紹介します。
都心への交通アクセスが充実している
町田市は、都心へのアクセスが良く、交通の利便性の高さが大きな魅力です。町田駅には小田急線とJR横浜線が乗り入れており、新宿や渋谷、横浜などの主要駅まで30~40分ほどで移動できます。
町田駅から主要都市へのアクセス時間は以下の通りです。
行き先 | 所要時間(目安) | 利用路線 |
---|---|---|
新宿 | 約30分 | 小田急線快速急行 |
渋谷 | 約38分 | 小田急線+京王井の頭線急行(乗換1回) |
横浜 | 約35分 | JR横浜線直通 |
新横浜 | 約20分 | JR横浜線直通 |
東京 | 約53分 | 小田急線+JR中央線(乗換1回) |
羽田空港 | 約80分 | 空港リムジンバス |
成田空港 | 約130分 | 空港リムジンバス |
さらに町田バスセンターからは市内外へ多数の路線バスが発着し、羽田・成田空港行きのリムジンバスも利用可能です。車利用では横浜町田ICや圏央道が近く、広域移動にも便利です。
通勤や通学はもちろん、レジャーや旅行にも便利で、自由に移動できる環境が日常の快適さを後押ししています。
都心と郊外のちょうどいい距離感が得られる町田市は、多世代にとって暮らしやすい立地といえるでしょう。
豊かな自然環境が整っている
町田市は大規模な商業都市でありながら、自然環境にも恵まれています。市内には約800か所の公園や緑地があり、休日や日常の散策で気軽に自然を感じられます。
たとえば芹ヶ谷公園は広い芝生や美術館(※2)が併設され、親子でのんびり過ごせる人気スポットです。野津田公園は多摩丘陵の自然を生かした市内最大級の公園で、サッカー場やバラ園が整備され、スポーツからレジャーまで幅広く楽しめます。
さらに薬師池公園は「新東京百景」にも選ばれた景勝地で、春の桜や初夏の花菖蒲、秋の紅葉など四季折々の景観が美しい名所です。
こうした自然環境は、散策やジョギング、子どもの遊び場として日常生活に密着しており、都市の利便性と自然の安らぎを両立できる点が町田市の大きな魅力といえるでしょう。
(※2)美術館:国際版画美術館
ファミリー層に人気の住環境がある
町田市は子育て世帯から特に支持を集めています。妊娠期から子育て期まで切れ目なく支援が受けられ、保健師面接や応援商品券の配布、育児支援ヘルパー派遣など、ライフステージに応じた制度が用意されています。
市内には9カ所の「こどもセンター」が整備され、乳幼児から高校生まで幅広い年齢層が利用可能です。子育てイベントや相談窓口もあり、親子の交流や地域とのつながりを育む場として機能しています。
さらに通園をサポートする「送迎保育ステーション」も整っており、共働き家庭にとって心強い存在となっています。
住まいの面では、都心より広い間取りを比較的手頃に確保可能です。公園や教育施設も身近にあり、自然と利便性を兼ね備えた町田市は、安心して子育てができる環境として、多くのファミリー層に選ばれています。
「こどもセンター」と「送迎保育ステーション」については、4章でさらに詳しく解説します。
町田市の家賃相場
町田市の間取り別家賃相場は以下の通りです。
間取り | 家賃相場 |
---|---|
1R | 6.82万円 |
1K | 7.25万円 |
1DK | 8.23万円 |
1LDK | 10.21万円 |
2K | 7.67万円 |
2DK | 7.72万円 |
2LDK | 12.53万円 |
3DK | 12.24万円 |
3LDK | 18.87万円 |
町田市の家賃相場は、ワンルームで約6~7万円、1LDKで8万円前後、2LDK以上は12万円前後が目安です。新宿や渋谷へ30分程度でアクセスできる利便性を持ちながら、都心よりも広い間取りを比較的手頃な価格で確保できるのが特徴です。
駅近の物件はやや高めですが、少し離れると家賃は抑えられ、静かな環境を得られます。単身者からファミリーまで幅広い層に選ばれており、利便性と住環境のバランスが取れた地域といえるでしょう。
町田市の子育て支援制度
町田市は子育て世帯を応援する多彩な制度を整えており、安心して子どもを育てられる環境が魅力です。
授乳やおむつ替えの場を提供する取り組みから、子どもの居場所づくり、保育園への送迎サポートまで幅広く支援が行われています。
まちだ赤ちゃんテント
「まちだ赤ちゃんテント」は、市が行事やイベントの際に貸し出している移動式授乳・おむつ替え用スペースです。一体型と分離型の2種類があり、必要に応じて設置できます。
対象は、市内で開催される乳幼児を連れた保護者が参加可能なイベントで、政治・宗教活動を目的とするものは除かれます。
テントは「子どもセンターまあち」「子どもセンターばあん」などで貸し出しており、事前予約制です。授乳室やおむつ替えスペースが確保できない会場でも、こうしたテントを利用することで安心して参加できます。
子育て家庭の外出や地域イベントへの参加を支える取り組みといえるでしょう。
子どもセンターまあち
「子どもセンターまあち」は町田駅から徒歩圏内にあり、0歳から18歳までの子どもと保護者が自由に利用できる子育て拠点です。
館内には乳幼児向けの専用ルーム「まちぱぴ」、体を動かして遊べる「まちぴょん」、調理や工作ができる部屋、さらには音楽スタジオやダンス練習室まで整備されており、幅広い世代が利用できるのが特徴です。
小学生以上にはプレイスペースや図書コーナー、中高生にはバンド活動ができる「まちおと」など、成長段階に合わせた居場所が用意されています。さらに、子どもたち自身が運営に関わる「子ども委員会」もあり、自分たちでルールやイベントを企画できる仕組みが整っています。
遊び、学び、交流を通して子どもたちの主体性を育み、親も安心して相談できる総合的な施設です。
つながり送迎保育園
町田市は共働き世帯の通園負担を軽減するため、つながり送迎保育園、「送迎保育ステーション」を運営しています。これは、小田急線町田駅近隣に設置された拠点から専用車で、指定の認定こども園や幼稚園へ子どもを送迎する仕組みです。
対象は1~5歳児(2・3号認定こども)で、月額2,000円と利用料も抑えられています。延長保育や一時預かりにも対応しており、急な残業や短時間の用事にも柔軟に利用可能です。
対象園には「町田自然幼稚園」「カナリヤこども園」などが含まれており、入園枠の有効活用や待機児童対策にも役立っています。
単なる送迎サービスにとどまらず、地域や保護者同士のつながりを重視した取り組みでもあり、仕事と子育ての両立を支える制度といえるでしょう。
町田市のおすすめスポット
町田市には、家族連れから観光客まで楽しめる多彩なスポットがあります。買い物や自然散策、動物とふれあえる施設など、休日を充実させる選択肢が豊富です。
南町田グランベリーパーク
南町田グランベリーパークは、東急田園都市線「南町田グランベリーパーク駅」と直結する大型商業施設です。
約220店舗が軒を連ねるアウトレットを中心に、映画館やカフェ、レストランなどもそろい、1日中楽しめるのが魅力です。施設内には「スヌーピーミュージアム」もあり、大人から子どもまで幅広い世代が訪れます。
駅直結の利便性と広大な敷地を生かし、買い物とエンターテインメントを一度に満喫できる人気のスポットです。
町田薬師池公園 四季彩の杜 薬師池(薬師池公園)
「薬師池公園」は町田市を代表する自然公園で、1982年に「新東京百景」、1998年に「東京都指定名勝」、2007年には「日本の歴史公園100選」に選ばれています。
園内中央の池を囲むように梅林や椿園、花菖蒲田、藤棚などが整備され、春は桜、初夏は菖蒲や大賀ハス、秋は紅葉と、四季折々の風景が楽しめます。園内には江戸時代の古民家(旧永井家住宅・旧荻野家住宅)が移築されており、歴史と自然を同時に味わえるのも特徴です。
さらに、池のほとりには「やくし茶屋」があり、抹茶や甘味を楽しみながら憩いの時間を過ごせます。自然と文化の魅力が融合した公園として、市民だけでなく観光客からも親しまれています。
町田リス園
「町田リス園」には約200匹のタイワンリスが放し飼いにされており、園内で直接エサやりやふれあいを体験できる人気施設です。小動物との距離が近く、子ども連れに特に人気があります。
リス以外にもウサギやモルモット、カメなどが飼育され、動物好きにとっては一日中楽しめる場所です。園内は緑に囲まれており、自然の中でのんびりと過ごせるのも魅力。
薬師池公園やダリア園など周辺施設とあわせて訪れる人も多く、町田市の観光名所のひとつとなっています。
まとめ
この記事では、町田市の治安や犯罪傾向をはじめ、交通アクセスや自然環境、子育て支援制度、家賃相場、そしておすすめスポットまで幅広く紹介しました。
町田市は駅周辺の繁華街で犯罪発生が見られる一方、防犯活動や情報配信の仕組みが整い、地域全体で安全を守る体制があります。
都心や横浜方面へのアクセスが良く、自然や公園も豊富で、ファミリー層からの評価も高い街です。さらに、子育て支援制度の充実や休日に楽しめる観光施設も多く、利便性と安心感を兼ね備えています。暮らしやすさと魅力を兼ね備えた町田市は、多世代にとって住みやすいエリアといえるでしょう。

<保有資格>
司法書士
宅地建物取引士
貸金業取扱主任者 /
24歳で司法書士試験合格し、27歳で司法書士として起業。4年で日本一の拠点数を達成する。現在は、不動産の売主と買主を直接つなぐプラットフォーム「スマトリ」を立ち上げ、不動産業界の透明性を高め、すべての人にとって最適な不動産売買を安心安全に実現するため奮闘中。