江東区の住みやすさはどう?交通アクセスやおすすめエリアを解説
江東区への引っ越しを検討しているけれど、「実際の住みやすさってどうなの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
江東区は豊洲や有明などの新しい街並みと、亀戸や門前仲町などの下町風情が融合した魅力的なエリアです。
本記事では、交通アクセスから子育て環境まで、江東区の住みやすさについて詳しく解説していきます。
これから江東区への引っ越しをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
江東区は通勤や子育てにおすすめのエリア
江東区は都心へのアクセスが良く、子育て支援が充実した人気のエリアです。
近年の再開発により、新しい街並みと歴史ある街並みが共存し、独特の魅力を持っています。
商業施設や公園も豊富で、日常生活の利便性も高いのが特徴。
特に2020年以降、東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、有明や豊洲エリアではインフラが整備され、商業施設やタワーマンションが増え、より住みやすい環境へと発展しています。
この項では、江東区の人口推移や治安について詳しく見ていきます。
20年間で10万人以上の人口が増加
2000年から2020年にかけて、江東区の人口は10万人以上増加しました。
特に豊洲や東雲エリアでは、大規模マンションの建設が進み、若いファミリー層の流入が顕著です。2023年5月時点での人口は約54万人となり、今後も増加傾向が続くと予測されています。
また、区内の都市開発は現在も継続しており、特に湾岸エリアでは高層マンションの建設計画が多数進行中で、2029年には人口が57万人を超えると見込まれています。
参考:江東区の人口と財政状況
令和5年の犯罪発生率は0.60%
令和5年の江東区の犯罪発生率は0.60%で、23区内では11位と比較的良好な水準を維持しています。
地域と警察が連携した防犯パトロールや防犯カメラの設置など、安全対策が積極的に実施されており、特に清澄白河駅周辺は治安の良い駅ランキングで上位にランクインしています。
自主防犯パトロールで対応が難しい深夜帯には、区が借り上げた「江東区パトロールカー」2台を活用し、区内全域を巡回。
実質的な犯罪抑止対策を強化し、「安全で安心して暮らせるまち」の実現を目指しています。
パトロールは平成18年4月3日より開始されました。
令和4年4月に待機児童ゼロ達成
江東区では保育施設の整備を積極的に進め、令和4年4月に待機児童ゼロを達成しました。
認可保育所の新設や既存施設の定員拡大により、子育て世帯の受け入れ体制が着実に整備されています。
区は地域全体で子育てを支援する環境づくりにも注力しており、一時保育や病児・病後児保育など、多様な保育ニーズに対応するサービスも拡充されています。
さらに、保育の質の向上にも取り組んでおり、保育士の研修制度や処遇改善も進められています。
水彩都市とも呼ばれる自然豊かな江東区の特徴
江東区は、荒川と隅田川に囲まれた水辺の街で緑地や公園も多く、都会にいながら自然を感じられる環境が整っています。
水辺を生かした開発が進み、新旧の街並みが調和した独特の景観が広がります。
特に「豊洲ぐるりパーク」は、豊洲埠頭周囲約4.5kmに整備された親水公園で、遊歩道や芝生広場から東京湾の景色を満喫できます。
また、有明親水海浜公園には人工の砂浜が造成され、カヌーやビーチバレーなどさまざまなマリンスポーツが楽しめる場が建設予定です(完成は2026年3月の見通し)。
江東区の特徴をさらに見ていきましょう。
参考:豊洲ぐるりパーク(豊洲パークマネジメントJV)
参考:有明親水海浜公園(海上公園ナビ)
都心部へのアクセスが良い
江東区は東京の中心にあるため都心部へのアクセスが良好です。
東京メトロ東西線や半蔵門線、都営大江戸線など複数の路線が走っています。
通勤・通学に適した立地条件を備えており、例えば、豊洲駅から東京駅まで約20分、渋谷駅までは約25分で到着します。
また、区内の多くの駅で複数路線が利用可能なため、目的地に応じて効率的なルートを選べることも、通勤・通学者から高く評価されているポイントです。
イベント会場やスポーツ施設が豊富にある
有明コロシアムや東京ビッグサイトなど、大規模なイベント会場やスポーツ施設が集まっています。
週末には多彩なイベントが開催され、文化的な刺激を得る機会も豊富です。また、バーベキューやテニスが楽しめる木場公園、釣りができる新木場公園など、日常を充実させる施設も整っています。
さらに、東京2020オリンピック・パラリンピックの主要会場だった有明アリーナや有明体操競技場なども区内にあり、大会後はスポーツ活動や大規模イベントの会場として活用されています。
参考:有明コロシアム(海上公園ナビ)
参考:東京ビッグサイト(株式会社 東京ビッグサイト )
参考:木場公園(東京都)
参考:新木場公園(海上公園ナビ)
都心部でありながら下町風情が感じられる
富岡八幡宮や亀戸天神社などの歴史ある神社仏閣が点在し、昔ながらの商店街も残っています。
臨海副都心の新しさと下町の情緒が共存する街並みは、江東区ならではの魅力です。
特に砂町銀座商店街は約670メートルにも及ぶ歴史ある商店街で、地元の人々の生活を支える存在として親しまれており、観光客も楽しめる活気ある雰囲気を醸し出しています。
参考:砂町銀座商店街
江東区の交通アクセス
江東区は都心へのアクセスが良好で、複数の交通手段を利用できます。
電車・バス・車のいずれでも移動に便利な環境が整っており、通勤・通学から休日のお出かけまで快適に過ごせます。
エリアによって利用できる路線が異なるため、詳しく見ていきましょう。
鉄道
東京メトロや都営地下鉄、JR線など9路線が乗り入れています。
主な路線は以下の通りです。
・東京メトロ半蔵門線
・東京メトロ東西線
・東京メトロ有楽町線
・都営大江戸線
・JR総武線
・JR京葉線
・東武亀戸線
・りんかい線
・ゆりかもめ
豊洲駅には東京メトロ有楽町線・ゆりかもめが乗り入れ、東京駅まで約20分、銀座駅まで約15分です。ららぽーと豊洲に直結し、商業施設も充実しています。
門前仲町駅には東京メトロ東西線、都営大江戸線が通っていて、東京駅まで約14分、大手町駅まで約5分です。六本木や新宿へ乗り換えなしで行けます。
これらの路線を利用することで、東京都心部の主要駅へは概ね30分以内でアクセスできます。また、複数の路線が利用できるため、万が一の遅延時も別ルートでの移動が可能なので便利でしょう。
バス
江東区内では、コミュニティバス「しおかぜ」が巡回し、電車ではアクセスしにくいエリアを補完しています。
木場ルートと辰巳ルートが運行されており、さらに豊洲ルートの実証実験が令和6年4月1日から1年間実施中。買い物や通院など、日常の移動手段としてますます重宝されています。
また、都営バスも豊富に運行され、区内外への移動に便利です。さらに、深夜バスの充実により、終電後の帰宅や夜勤の通勤にも対応し、多様なライフスタイルを支えています。
高速道路
首都高速道路が通っており、都内各所や千葉・神奈川方面へのアクセスも便利です。
区内には以下の6つのインターチェンジがあり、車での移動にも適しています。
・木場IC
・辰巳IC
・豊洲IC
・有明IC
・新木場IC
・福住IC
首都高速湾岸線は東京ディズニーリゾートや幕張メッセへのアクセスにも優れており、レジャーや出張にも便利な立地となっています。
加えて、区内には大型ショッピングモールに併設された駐車場も多く、車での生活もしやすい環境が整っています。
江東区のおすすめスポット
江東区には、ショッピングから文化施設まで多彩なスポットがそろい、休日を充実させる人気の場所が豊富にあります。
家族でのお出かけにも最適で、歴史的建造物から最新の商業施設まで、新旧の魅力が楽しめるのも魅力の一つです。
ここでは、江東区のおすすめスポットを5か所紹介します。
ダイバーシティ東京 プラザ
お台場にある大型商業施設で、ファッションブランドや飲食店を含む154以上の店舗が入居しています。
実物大のガンダム立像が観光スポットとして人気で、2Fには「ONE PIECE 麦わらストア お台場店」や「ドラえもん未来デパート」もあります。
ここでは、ONE PIECEやドラえもんのグッズに加え、ドラえもんのオリジナル切手やポストカードを販売。さらに、1年後、指定した月に届く「みらい郵便」も受付しています。
子どもから大人まで楽しめる魅力的な商業施設です。
SUNAMO
南砂町駅直結の商業施設で、食品スーパーや衣料品店など約70店舗が集まっています。駅直結のため、雨の日でも快適に買い物ができ、地域の生活を支える重要な拠点となっています。
館内は明るく清潔感があり、ファミリーで買い物を楽しめる環境が整っています。さらに、飲食店も充実しており、ショッピングの合間に気軽に食事を楽しめるのも魅力です。
キッザニア東京
キッザニア東京は豊洲に位置する子ども向け職業体験施設です。
約100種類の仕事やサービスを実際に体験でき、子どもの社会性や創造力を育むのに最適です。教育的な要素と遊びの要素を兼ね備えた、人気の施設となっています。
参考:キッザニア東京
富岡八幡宮
江戸時代から続く由緒ある神社で、深川八幡祭りの会場としても知られています。
毎年8月に行われる深川八幡祭りは、赤坂の日枝神社の山王祭・神田明神の神田祭とともに「江戸三大祭」の一つとして多くの参拝客で賑わいます。
日常的な参拝スポットとしても地域に親しまれています。
参考:富岡八幡宮
清澄庭園
明治時代に造られ、泉水・築山・枯山水を主体にした回遊式庭園です。都心にいながら四季折々の自然を楽しめます。
池を中心とした日本庭園の景観は、都会の喧騒を忘れさせてくれる癒しの空間です。春には桜の名所としても人気があります。
参考:清澄庭園
江東区の住みやすいエリア
江東区には、それぞれ特色のある魅力的な街が点在しています。
新しい開発エリアから下町情緒あふれる地域まで、ライフスタイルに合わせて住む場所を選べるのが特徴です。
周辺環境など、エリアごとの特徴を詳しく見ていきましょう。
清澄白河
半蔵門線と大江戸線が利用でき、交通の便が良好です。
通っている路線 | 東京駅までの乗車時間 |
東京メトロ半蔵門線 | 約15分 |
清澄白河は、アートとカフェ文化で知られるエリアです。ブルーボトルコーヒーをはじめとした人気カフェが立ち並び、若い世代や感度の高い層に支持されています。
一方で、「清澄庭園」や「東京都現代美術館」など文化施設も多く、落ち着いた雰囲気の中で感性を磨ける街でもあります。都営大江戸線・半蔵門線の2路線が利用でき、都心へのアクセスも良好。住宅地としては比較的静かで、治安も良く、単身者やDINKsを中心に人気のあるエリアです。
南砂町
東西線の利用で都心部へのアクセスが便利です。
通っている路線 | 東京駅までの乗車時間 |
東京メトロ東西線 | 約25分 |
南砂町は大型ショッピングセンター「SUNAMO(スナモ)」や「イオンスタイル」など、買い物施設が豊富で生活利便性が高いエリアです。
幅広い世代の家族が暮らしており、保育園や公園、小学校も充実。子育て世帯にとって非常に暮らしやすい環境が整っています。
また、東京メトロ東西線「南砂町駅」から日本橋や大手町方面へのアクセスもスムーズ。現在再開発が進められており、今後さらなる利便性向上が期待されています。
大島
都営新宿線が利用でき、新宿駅や東京駅まで30分以内でアクセス可能です。
通っている路線 | 東京駅までの乗車時間 |
都営新宿線 | 約25分 |
昔ながらの下町らしい雰囲気が残る親しみやすい大島。都営新宿線「大島駅」は新宿まで乗り換えなしでアクセスでき、通勤通学にも便利。駅周辺にはスーパーや飲食店、ドラッグストアなどの生活施設が整っており、物価も比較的リーズナブルです。
閑静な住宅地が広がっており、保育園・学校・医療機関も充実しているため、地元に長く住むファミリー層が多いのも特徴。公園も多く、休日の過ごし方にも困りません。
亀戸
JR総武線と東武亀戸線が利用でき、秋葉原や浅草方面へのアクセスが便利です。
通っている路線 | 東京駅までの乗車時間 |
JR総武線 | 約15分 |
亀戸は、JR総武線・東武亀戸線が利用可能で、錦糸町や秋葉原など主要エリアへも近い便利なエリアです。「アトレ亀戸」「カメイドクロック」など駅前の商業施設も整っており、ショッピングや外食に困ることはありません。
また、「亀戸天神社」や「亀戸中央公園」などの自然・文化資源もあり、休日にはのんびりと散策を楽しめる環境です。昔ながらの商店街や下町グルメも魅力の一つ。利便性と生活のしやすさを兼ね備えた街です。
森下
都営大江戸線と都営新宿線が利用でき、都心部へのアクセスが良好です。
通っている路線 | 東京駅までの乗車時間 |
都営新宿線 | 約15分 |
森下は、都営新宿線・都営大江戸線の2路線が使えるアクセスの良さが魅力です。清澄白河にも近く、下町の温かさと都市の便利さを兼ね備えたバランスの良いエリアとして知られています。
住宅街としては落ち着いた雰囲気がありながら、近隣にはスーパーや飲食店、カフェも点在。地元住民に愛される静かな街並みが広がっており、シングルや夫婦世帯を中心に人気があります。
子育て世帯向けの江東区の住みやすいポイント
江東区は子育て支援が充実しており、23区内でも出生率が高いエリアとして知られています。
妊娠期から子育て期まで、切れ目のない支援体制が整っており、子育て世帯に優しい環境が整備されています。
江東区の子育て世帯向けの住みやすいポイントを解説します。
江東区こどもプラザ
江東区こどもプラザは、住吉エリアにある複合施設で、図書館や地域交流スペースなど多彩な機能を備えています。
子どもの成長を継続的に見守り支える拠点として、以下のようなサービスを提供しています。
・子育て相談
・親子で参加できるイベント
・一時預かり保育
・子育て情報の提供
利用料は無料で、施設内は明るく開放的な空間となっており、子育て中の親子がリラックスして過ごせる雰囲気づくりがされています。
また、定期的に専門家による育児講座も開催されており、子育ての不安や悩みを相談できる心強い味方となっています。
参考:江東区こどもプラザ(江東区)
14回分の妊婦健康診査が受診可能
江東区では、妊婦健康診査14回分の費用を助成しています。
妊娠届出時に「母と子の保健バッグ」とともに受診票が配布され、経済的な負担を軽減しながら安心して出産準備を進められます。さらに、妊婦歯科健康診査も無料で受診できるので、口腔内の健康維持にも役立つでしょう。
適切な健康管理を継続することで、妊娠中のリスクを早期に発見しやすくなり、安心して出産に臨める環境が整っています。
参考:妊婦健康診査(江東区)
参考:妊婦歯科健康診査(江東区)
未就園児の定期的な預かり事業(あずかーる)
江東区では、保育所に通っていない未就園児を対象に、定期的な預かり保育「あずかーる」を実施しています。
保育園の空きスペース等を活用し、専門スタッフが見守る安心の環境で、保護者はリフレッシュや用事の時間を確保できます。
申込方法や利用料金・利用可能時間は実施園により異なるので、申し込みを検討される方は事前によく調べておきましょう。
最後に
江東区は、充実した交通アクセスと子育て支援環境を備え、都会的な利便性と下町の温かみを兼ね備えた魅力的なエリアです。特に以下の点が住みやすさのポイントとして挙げられます。
・複数の路線が利用でき、都心部へのアクセスが便利
・子育て支援が充実し、待機児童ゼロを達成
・商業施設や公園が多く、生活利便性が高い
・治安が良く、安心して暮らせる環境
・水辺や緑地が多く、自然を感じられる住環境
江東区は、豊洲や東雲の新興エリアから、亀戸や門前仲町の下町情緒あふれる地域まで、多彩な魅力を持つ街です。湾岸エリアを中心に再開発が進み、さらなる発展が期待されています。
子育て支援の充実や交通の利便性から、都心で暮らす子育て世帯にとって理想的な環境ですが、エリアによって家賃相場や雰囲気は大きく異なります。
引っ越しを検討する際は、実際に訪れてライフスタイルに合った地域を見つけることをおすすめします。

<保有資格>
司法書士
宅地建物取引士
貸金業取扱主任者 /
24歳で司法書士試験合格し、27歳で司法書士として起業。4年で日本一の拠点数を達成する。現在は、不動産の売主と買主を直接つなぐプラットフォーム「スマトリ」を立ち上げ、不動産業界の透明性を高め、すべての人にとって最適な不動産売買を安心安全に実現するため奮闘中。