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マンションの駐車場は誰でも利用できる?料金相場やトラブルを解説

不動産のお役立ち情報

「マンション購入を検討しているけれど、駐車場にはどんな種類があるの?」
「マンションの駐車場でトラブルに遭わないか心配」

車を所有している方にとって、マンションの駐車場選びは住まい選びの重要なポイントです。
マンションの駐車場には平面駐車場、自走式立体駐車場、機械式立体駐車場の3種類があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。

本記事では、これらの駐車場タイプの特徴や利用料金の相場、よくあるトラブルとその対処法について詳しく解説します。

さらに、駐車場が利用できない場合の対応策や、長期的な視点での選び方のポイントも紹介するので、自身のライフスタイルに合ったマンション選びの参考にしてください。

マンションの駐車場は誰でも使える?

マンションを購入すれば駐車場も自動的に使えると考える方も多いのではないでしょうか。

しかし実際には、すべての住戸に駐車場が用意されているとは限りません。

駐車場の設置は義務ではなく、地域の条例に基づくため、住戸数分が確保されていないケースも少なくありません。(駐車場の設置率の条例については「1.2駐車場の設置率は自治体の条例で異なる」で詳しく解説します。)

満車のマンションも多いため、購入前に駐車場の有無や利用条件をしっかり確認しておくことが大切です。

参考:駐車施設の附置義務(東京都 都市整備局)

駐車場の設置状況と住戸数とのバランス

マンションの駐車場設置台数は、立地や物件規模によって大きく異なります。

郊外や地方では土地が比較的安く敷地にも余裕があるため、住戸数を上回る駐車台数が確保されていることもあります。車を複数所有する家庭が多い地域では、このような設計が一般的です。

一方、都市部では土地が高額で敷地も限られるため、住戸数を下回る駐車場しか設けられていないケースが多く、抽選やキャンセル待ちが必要になることもあります。

車が生活に不可欠な家庭にとっては、入居前に駐車場の空き状況や利用条件を確認しておくことが重要です。

駐車場の設置率は自治体の条例で異なる

マンションの駐車場について、建築基準法では設置を義務付ける規定はありません。

しかし、多くの自治体では独自の条例を設け、マンションの規模や用途に応じて一定数の駐車場を確保するよう求めています。ただし、必ずしも住戸数と同じ数の駐車場を設ける必要があるわけではありません。

東京都23区:商業地域に建つ一定規模以上のマンションに対し、基準床面積350㎡ごとに1台の駐車場設置が求められています。

大阪市:商業系地域にある70戸以上のマンションで、1戸あたりの専有面積が35㎡を超える場合、全体の40%以上の設置率が必要とされています。

このように、地域ごとに基準が異なるため、物件選びの際は自治体のルールも確認しておくと安心です。

参考:駐車施設の附置義務(東京都 都市整備局)
参考:大阪市共同住宅の駐車施設に関する指導要綱(大阪市)

マンションの駐車場は3種類

マンションの駐車場は、大きく分けて平面駐車場、自走式立体駐車場、機械式立体駐車場の3つのタイプに分類されます。

それぞれに特徴があり、メリット・デメリットも異なります。自身のライフスタイルに合った駐車場を選ぶためにも、詳しく見ていきましょう。

平面駐車場


平面駐車場は、地上に白線やロープで区画を設けたシンプルな形式で、道路から直接自走して駐車できるオープンスペースです。多くの場合、屋根は設置されていません。

メリット
♦ 車庫入れが簡単で運転に自信がない方でも安心して利用できる
♦ 車の出し入れに時間制限がなく、いつでも自由に利用可能
♦ メンテナンス費用が安く済むため、駐車場利用料が比較的安価
デメリット
♦ 屋根がないため、雨や雪・紫外線などの天候の影響を直接受ける
♦ 防犯面で不安があり、車上荒らしやいたずらのリスクが高い
♦ 広い敷地を必要とするため、都市部では設置が困難

シンプルで使いやすい平面駐車場は、運転初心者やご高齢の方に特におすすめの駐車場タイプといえるでしょう。

自走式立体駐車場


自走式立体駐車場は、複数階建ての構造物内に駐車スペースを設けたタイプです。

各階へは車を自走させて移動し、決められた区画に駐車します。最上階以外は屋根があることが多く、天候からある程度車を守れます。

メリット
♦ 最上階以外は屋根があるため、雨や雪から車を守れる
♦ 平面駐車場よりも多くの台数を収容でき、土地の有効活用が可能
♦ 車の出し入れは自分のタイミングで行え、時間的な制約が少ない
デメリット
♦ スロープの上り下りが必要で、運転に不慣れな方には負担になることがある
♦ 平面駐車場と比較して建設費用が高く、駐車場利用料も高めに設定される傾向にある
♦ 最上階には屋根が付いていないことが多く、天候の影響を受ける可能性がある

自走式立体駐車場は、利便性と収容効率を兼ね備え、多くのマンションで採用されている人気のタイプです。

機械式立体駐車場


機械式立体駐車場は、機械を使って車を自動で出し入れするシステムです。

形式としては、パズル式(車を左右や上下に移動させて出し入れする方式)、ピット式(地下に車を降ろして収納する方式)、タワー式(垂直方向に車を積み重ねる方式)など様々なタイプがあります。

限られた敷地で多くの車を収容できる効率的なシステムです。

メリット
♦ 限られたスペースでも多くの駐車台数を確保できる
♦ 屋内または屋根付きの構造で、天候の影響を受けない
♦ セキュリティ面で優れており、車上荒らしやいたずらのリスクが低い
デメリット
♦ 車の出し入れに時間がかかり、急いでいる時にストレスを感じる場合がある
♦ 機械の故障により、車の出し入れができなくなる可能性がある
♦ メンテナンス費用が高く、駐車場利用料も最も高く設定される傾向にある

機械式立体駐車場は、安全性やスペース効率を重視する方、都市部の限られた敷地を有効に活用したいマンションに適した駐車場タイプです。

ただし、駐車できる車のサイズには車長・車高・車幅などで制限があるケースもあるため、注意が必要です。

駐車場代の費用相場

マンションの駐車場料金は立地や駐車場の種類によって大きく異なります。都市部では高額になる傾向があり、駐車場のタイプによっても料金に差が生じます。

以下は、地域別の月額料金の目安です。

地域月額料金の目安備考
郊外・地方2,000円~3,000円程度場合によっては無料で提供されることもある
東京23区2万円~3万円程度平均相場
港区・中央区など都心部最大5万円程度特に高額な例もあり

また、同じマンション内でも、駐車場の構造や階層によって以下のように料金に差が出るので、その点にも注意しておきましょう。

• 平面駐車場:最も安価
• 自走式立体駐車場:上階(2階・3階)ほど安くなる傾向
• 機械式立体駐車場:メンテナンス費用がかかるため、最も高額になりやすい

このように、都市部と郊外では駐車場料金に大きな差があるうえ、構造の違いによっても費用が変わってきます。

そのため、駐車場を選ぶ際には家計への影響も視野に入れることが大切です。立地の利便性と費用とのバランスを見極めながら、無理のない範囲で最適な選択をすることが重要といえるでしょう。

駐車場利用で起こりやすいトラブル

駐車場利用で起こりやすいトラブル

マンションの駐車場は多くの住民が共用する施設のため、様々なトラブルが発生する可能性があります。

事前にどのようなトラブルが起こりやすいのかを把握しておくことで、適切に対処できます。

特に多いのが、無断駐車や車上荒らし・機械の故障といったトラブルです。具体的な事例と対策を見ていきましょう。

無断駐車・場所取り

「無断駐車・場所取り」とは契約していない車両が勝手に駐車スペースを使用するトラブルです。

住民の来客が一時的に無断駐車するケースや、まったく関係のない第三者が長期間駐車し続けるケースがあります。
また、外出時に他の車両に駐車スペースを占拠されてしまう場合もあります。

このようなトラブルを防ぐには、外出時にカラーコーンを設置しておく方法が効果的です。

また、無断駐車を発見した場合は、直接車の所有者に対応するのではなく、管理会社や管理組合に連絡して適切な対処を依頼するようにしましょう。

車上荒らし・いたずら

マンションの駐車場では、車内の貴重品を狙った車上荒らしや、車体に傷をつけられるいたずらが発生することがあります。

特に平面駐車場では、外部からの侵入が容易なため、このようなトラブルのリスクが高くなります。

防犯対策としては、車内に貴重品を放置しないことはもちろん、防犯カメラの設置状況や照明の明るさなども確認しておくことが需要です。

さらに、万が一に備えて車両保険への加入を検討することも、有効な対策のひとつです。

機械式駐車場(故障・運転不能など)

機械式駐車場には、特有のトラブルとして、機械の故障による車の出し入れ不能があります。
電気系統の不具合や機械部品の故障、停電などが原因で、急に車を使いたい時に利用できなくなるケースです。

また、近年では集中豪雨などの自然災害により、機械が水没して操作不能になる事例も報告されています。

このようなトラブルに備えるには、緊急時の連絡先をあらかじめ把握しておくことが重要です。
また、大切な予定がある日は、事前に車を出しておく、または代替の交通手段を確保しておくと安心です。

敷地内事故(接触・ドア開閉時の損傷)

マンションの駐車場内では、車両同士の接触事故や、ドア開閉時に隣の車へ傷をつけるトラブルが発生することがあります。

特に、狭いスペースでの車庫入れや、小さな子どもが勢いよくドアを開けて隣の車にぶつけてしまうケースが典型的です。

こうしたトラブルを防ぐには、注意深い運転を心がけるとともに、ドアガードの使用や、子供への指導も重要です。

万が一、事故が発生した場合は、速やかに警察に届け出て、保険会社にも連絡を取りましょう。

ライト点灯

駐車場でのライト点灯に関するトラブルも意外に多く発生します。夜間の駐車場でヘッドライトやハザードランプを長時間点灯させることで、近隣住戸への迷惑となったり、バッテリー上がりの原因となったりします。

また、エンジンをかけたまま長時間駐車することで騒音トラブルに発展するケースもあります。
このようなトラブルを避けるためには、駐車後は速やかにエンジンを停止し、ライト類の消灯を確認することが大切です。

特に夜間は、車を離れる前にハザードランプの消し忘れがないか必ずチェックし、エンジン音で近隣住民の迷惑にならないよう注意しましょう。

駐車場が使えないときの対応策

車を持つ方にとって、駐車場の確保は重要な課題です。マンションの駐車場が満車だったり、抽選に外れて使えなかったりしても、必要以上に心配することはありません。

あらかじめ対応策を知っておけば、状況に応じた解決法が見つかります。ここでは、その代表的な方法をご紹介します。

周辺の駐車場を利用する

マンション内の駐車場が利用できない場合、最も一般的な対応策は周辺の月極駐車場を利用することです。マンションから徒歩圏内に月極駐車場があれば、毎日の利用でもそれほど不便を感じることはないでしょう。

料金はマンション内の駐車場よりも高くなる傾向にありますが、確実に駐車スペースを確保できるというメリットがあります。

月極駐車場を選ぶ際は、マンションからの距離や料金・駐車場の種類・セキュリティ面などを総合的に考慮しましょう。さらに、契約期間や解約条件も事前に確認しておくと、マンション内に空きが出たときにスムーズに対応できます。

不動産会社や管理会社に相談する

マンション内に駐車場の空きが出る見込みがある場合は、まず管理会社に相談してみましょう。

キャンセル待ちリストに名前を載せておけば、空きが出た時に連絡をもらえることがあります。管理会社によっては、周辺の提携駐車場も紹介してくれることもあり、選択肢が広がります。

こまめに空き状況をチェックしたり、管理会社の担当者と良好な関係を築いたりすることで、有力な情報をいち早くキャッチできるでしょう。

長期的な視点で駐車場を考慮することが大切

駐車場を選ぶ際は、現在の利便性だけでなく、将来を見据えた検討も欠かせません。

将来に向けて検討すべき主なポイントは以下のとおりです。

♦ 家族構成の変化
例:子どもの成長や親との同居により、車の台数が増える可能性がある

♦ 高齢になったときの使いやすさ
→平面駐車場であれば、車椅子でも利用しやすく安心

♦ 電気自動車(EV)対応
→充電設備の有無や、管理組合の方針を事前に確認しておく

♦ 資産価値への影響
→駐車場の有無や形式は、売却や賃貸時の評価に大きく影響する

特に郊外では車が生活必需品であるため、駐車場がないだけで物件の資産価値が大きく下がることもあります。

マンションの駐車場は、単なる車の置き場ではなく、快適な暮らしを支える生活空間の一部です。安心して長く使うためには、事前の情報収集に加えて、保険への加入や管理会社との良好な関係づくりも重要です。

今の暮らしに加え、家族のライフステージの変化や車の進化、将来の資産価値の変化まで視野に入れて検討することで、より満足度の高いマンションライフを手に入れられるでしょう。

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【監修者】大石 裕樹

<保有資格> 司法書士 宅地建物取引士 貸金業取扱主任者 / 24歳で司法書士試験合格し、27歳で司法書士として起業。4年で日本一の拠点数を達成する。現在は、不動産の売主と買主を直接つなぐプラットフォーム「スマトリ」を立ち上げ、不動産業界の透明性を高め、すべての人にとって最適な不動産売買を安心安全に実現するため奮闘中。

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